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事業目的の書き方|たくさん書いてもOK?違反による罰則や注意点について

法人設立で重要な項目が、定款に記載する事業目的です。

これから事業を作っていく段階で、どう事業目的を記載すれば良いかわからないという方も多いのでは?この記事では、事業目的の意味や書き方について解説します。

事業目的とは?

事業目的とは、その名のとおり会社の事業目的を記載する項目です。

事業目的は定款に記載しなければいけない絶対的記載事項に含まれています。

つまり、法人設立前に決めておく必要があります。
ちなみに、事業目的を暫定的に決めておき、法人設立後に変更すれば良いと考える方もいるかもしれませんが、定款変更が必要になるほか、会社法では事業目的に記載された事業以外はできない決まりになっています。

事業目的の書き方

事業目的はどのように作成すれば良いのでしょうか。ここでは事業目的の書き方について解説します。

適法性、営利性、明確性、具体性を意識する

事業目的を作成する時に大切なポイントが適法性、営利性、明確性、具体性の4つです。

適法性

法に則った事業である必要があります。公序良俗に反する内容、法令を違反した内容は事業目的に記載できません。

営利性

株式会社、合同会社などの法人は、基本的に営利法人です。そのため、利益を上げる事業でなければいけません。非営利活動では非営利法人として設立する必要があります。

明確性

第三者がひと目で何をする事業なのかわかることが重要です。もし、まだ世間で認知度が低い事業を開始しようとしているのであれば、アーユルヴェーダ(エステティックサロン)のように、後ろにカッコつけで補足説明を入れましょう。

具体性

例えば、飲食業、情報サービス業だと、具体的に何をするのかよくわかりません。イタリアン料理の運営、汎用サーバ・パソコンの開発・販売のように記載をすれば、具体的な事業内容を想起できます。

その他

許認可事業を行う場合は、あらかじめ指定された形式での記載が必要です。こちらについては、別段で後述します。

業種別!事業目的の書き方例

ここまで見たけど、結局何を書けば良いのかわからない。そんな方のために、業種別に事業目的の書き方の参考例をいくつかご紹介します。

コンサルティング業

  • 経営コンサルタント業
  • 経営に関する問題点の調査・分析、改善案の企画・立案
  • 経営管理システムの調査・分析、計画、設計及び開発
  • 企業経営に関する教育・研修プログラムの企画・運営
  • 企業の経営戦略立案、その生産性向上

飲食業

  • 飲食店の経営
  • 飲食店の開発・企画・運営
  • 飲食店の経営コンサルティング
  • 飲食店出店開業・運営支援、及び関連業者とのマッチング支援
  • 食料品・食品材料の加工販売及び仲介業

インターネット業

  • ネットワーク・システムの構築・運用保守
  • コンピュータ等情報関連機器およびソフトウェアの製造および開発
  • インターネットセキュリティ関連ソフトウェアおよびアプライアンス製品の企画・開発・販売
  • インターネット等のオンラインを利用した市場調査、宣伝及び広告等の受託
  • インターネット広告の代理店業務
  • Web解析の運用コンサルティング業

定款に事業目的を作成するときの注意点

ここまで事業目的の書き方について説明しましたが、作成にあたってはいくつか注意点があります。

事業目的をたくさん書きすぎない

事業目的の記載数に制限はありませんが、数が多いと事業全体のイメージがぼやけてしまい、取引先や金融機関からの信頼度が下がります。特に金融機関から借り入れを検討している方は、事業目的も審査対象に入るので注意しましょう。

予定している事業を記載しておく

前述したように事業内容の変更・追記はできますが、定款変更が生じるため特別決議で2/3以上の賛成をとる必要があります。すでに行うことが決まっている事業は記載しておきましょう。

ただし、書きすぎると信頼性に関わるため「附帯関連する一切の事業」と記載しておくと、解釈の余地が広がって定款変更をすることなく別分野の事業を展開できます。

許認可事業では、許認可に適合した形式で記載する

事業目的を記載する時に注意したいのが、許認可事業における記載形式です。

例えば、リサイクルショップであれば「古物営業法に基づく古物商」、人材派遣なら 「労働者派遣事業」、旅行代理店なら「旅行業者代理業」「旅行業法に基づく旅行業者代理業」など、業種ごとに適切な表記が異なります。この点をおろそかにして手続きを進めると、許認可を取得できずに事業開始できない事態になってしまうことも。不安な方は、許認可の申請受付窓口となっている行政官庁に問い合わせをしましょう。

定款の事業目的に違反したらどうなる?

定款の事業目的に記載がない事業を行っても、刑事罰や行政罰に処されることはありません。

しかし、事業目的に取引と関係のない項目が多い場合は、新規取引の与信調査にマイナスの影響を及ぼす恐れがあるほか、金融機関からの借り入れや資金調達の審査でも信用が得られなくなる可能性があります。
ただし、「附帯関連する一切の事業」と記載している場合は、事業目的を達成するために必要な行為とみなされます。

事業目的を変更・追加するには?

事業目的を変更または追加するには、どのような手続きが必要なのでしょうか。

まず、事業目的を変更・追加する際は定款の変更を伴うため、株主総会の特別決議を行わなければいけません。その後、会社の本店所在地を管轄する法務局へ目的変更登記申請を行います。なお、目的変更登記申請は定款変更の効力が生じた日から2週間以内に申請しなければいけません。申請を過ぎたり、忘れたりすると過料を課せされることがあるので注意しましょう。

事業目的変更の登記申請に必要な書類

事業目的変更の登記申請に必要な書類は以下のとおりです。

  • 目的変更登記申請書
  • 株主総会議事録
  • 株主リスト
  • 収入印紙(登録免許税3万円分)
  • 委任状(司法書士に依頼する場合)

まとめ

定款に記載する事業目的は、実態が伴っており、かつ明確なものにする必要があります。

事業目的に違反して事業を行っても罰則規定はありませんが、取引先や金融機関からの信頼を損ねてしまう恐れがあります。面倒ではありますが、今後会社をどのように発展させていくのか、ビジョンを踏まえて考えましょう。

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