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合資会社とは|資本金の額はどのくらい?メリットをわかりやすく解説

法人形態には、株式会社や合同会社の他に、合名会社や合資会社といった種類もあります。

あまり聞かない合資会社とは?本記事では、合資会社の特徴やメリット、デメリットについて解説します。

合資会社とは

合資会社とは、有限責任社員と無限責任社員で構成される法人のことを指します。(資)または(シ)と表記されます。

有限責任社員であるパートナー、無限責任社員である出資者(経営者)が分離した形態となります。

会社法改正がされる前は、合名会社の変種としてみなされていました。旧会社法では、資本金が有限会社は最低300万円、株式会社は最低1,000万円必要でした。
そのため、合名会社や合資会社を選択する会社もありました。

新会社法になってからは、株式会社の設立が資本金で1円から可能になったことと、合同会社という会社形態ができたため、需要は少なくなっています。

意外と知られていない?合資会社で運営している会社

合資会社は、特に味噌醸造元、酒造、タオル、旅館など、昔から代々続く伝統産業に多く採用されています。

エーザイの前身会社である「合資会社桜ヶ丘研究所」、八丁味噌で有名な「合資会社 八丁味噌」、芋焼酎の「村尾」の製造元、村尾酒造合資会社などがあります。

合資会社の特徴

合資会社は、合名会社や合同会社と並び、人的会社に属します。

人的会社とは、社内に在籍する人間関係が親密で、会社の財産よりも社員の個性や資質が重要視される会社のことです。
特に、同族経営で成り立っている地場産業に合資会社が多いのも、そういう理由からです。

合資会社、合名会社、合同会社の違い

合資会社、合名会社、合同会社はあわせて持分会社と言われるように共通点が多いです。
大きな違いは、有限責任社員と無限責任社員の有無です。

  • 合資会社…社員が無限責任社員と有限責任社員が混在
  • 合名会社…社員が無限責任社員のみ
  • 合同会社…社員が有限責任社員のみ

合資会社は、無限責任社員と有限責任社員が1人ずつ必要なので、最低でも2名以上になります。

合資会社に欠かせない「有限責任」と「無限責任」について

有限責任と無限責任の違いは責任範囲です。倒産した会社に債務がある場合、有限責任社員は出資金額の範囲を上限にその責任を負わなければいけません。それに対し、無限責任社員は債務においてすべての責任を負わなければいけません。

万が一、手元に資金がない場合は、借り入れしてでも返済しないといけません。つまり、自己破産する可能性もあります。

合資会社のメリット

では、合資会社を設立するメリットはどこにあるのでしょうか。大きく以下の4つになります。

資本金が不要

合資会社の最大のメリットは、資本金がなくても法人設立ができる点です。

つまり、現物出資が可能になります。現物出資とは、車や不動産、有価証券などの資産を元手に出資する方法を指します。ただし、金銭と違い評価が難しいため、裁判所が専任した検査役による調査が必要です。
また、ローン返済中の車や不動産などは対象になりません。

関連記事:現物出資とは|メリット・デメリットについてわかりやすく解説

設立費用が安い

合資会社は設立費用が比較的安いです。

株式会社では20〜25万円ほどかかりますが、合資会社では定款認証が不要かつ、登録免許税が安くなるため、6〜10万ほどで収まります。

定款の自由度が高い

株式会社は、会社の所有者は株主、経営は取締役と「所有と経営の分離」が原則になっています。

そのため、重要な定款変更に関しては株主総会による議決が必要になります。

しかし、合資会社では定款自治が広いため、法に触れない範囲で自由に決定できます。

決算公告の義務がない

合資会社は、株式会社のように決算公告をする義務がありません。

ただし、組織変更公告、新設分割公告、合併公告、吸収分割公告、解散公告など、特定の公告においてはその限りではありません。

合資会社のデメリット

合資会社のデメリットとしては、「責任におけるリスクが大きい」「人員の確保が必要になる」の2つが主なデメリットとして挙げられます。

責任におけるリスクが大きい

合資会社は、無限責任社員と有限責任社員の両方で構成されています。

万が一、会社が負債を抱えたまま倒産してしまうと、無限責任社員が返済の全責任を負うことになります。

人員の確保が必要になる

株式会社や合同会社では1名で法人設立が可能ですが、合資会社は無限責任社員と有限責任社員それぞれ1名ずつ必要になるため、自分以外に1人雇用しなければいけません。

合資会社の設立をする手続き

合資会社を設立する手続きは、合同会社と同様で下記になります。

 

  • 基本事項の決定(会社名、事業目的、本店所在地、資本金など)
  • 法人印鑑の作成
  • 定款作成
  • 資本金の払込
  • 登記申請
  • 法人口座の開設
  • 許認可の申請

 

最短であれば22日ほどで設立できますが、書類の不備があったり、書類の作成が間に合わなかったりすると、さらに期間が長くなります。基本事項の決定や法人印鑑の作成などは、事前に準備しておくことで、全体のスケジュールを短縮できるでしょう。

合資会社の設立に必要な書類

合資会社に必要な書類は下記です。

  • 定款2通(会社保存用と法務局提出用)
  • 合同会社設立登記申請書
  • 登記用紙と同一の用紙
  • 払込証明書
  • 印鑑証明書(代表社員のもの)
  • 印鑑届書

【場合によって必要なもの】

  • 出資金計上に関する証明書
  • 代表社員就任承諾書
  • 本店所在地および資本金決定書

合資会社から合同会社へ変更できる?

もし、合資会社から合同会社に変更したい場合、どのような手続きを踏めば良いのでしょうか。

まず、会社に所属する社員の同意を得たのち、社員全員を有限責任社員とする定款変更を行います。

なお、本店所在地については、定款変更の効力が生じた日から2週間以内に、支店については3週間以内に、合資会社で解散登記、合同会社で設立登記をそれぞれ行わなければいけません。
また、無限責任社員1名、有限責任社員1名で構成されている会社で、無限責任社員が退職した場合、みなし種類変更により、合同会社で自動変更されます。その際は、無限責任社員の代謝登記の申請をしなければいけません。

まとめ

合資会社は、株式会社と比較すると法人設立のハードルも低く、また定款の自由度は高いですが、合同会社と違って無限責任社員の選定が必要になります。

万が一、合資会社の設立をするのであれば、特徴を理解したうえで検討しましょう。

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